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zoom RSS 2900HTキリ詩 「気が付いた時、其処には中身の無い瓶一つ」 空風に捨てたモノ

<<   作成日時 : 2007/06/02 12:32   >>

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 掴んだって、握ったって、思ってた。
 もう何処にも逃げない様に、もう何処にも消える事の無い様に、硬く閉ざした瓶の中に大切にしまい込んだ。僕だけの物だと、意味も無く自重して。
 瓶の中で窮屈そうに迫るその表情が耐え様に無く大好きで、零れ落ちる雫も同じ位大好きで。
 部屋に四散したどんな物よりも、掻き集めた全てよりも、大好きで、大切だった。

 掴んだって、
 握ったって、
 思ったんだ。
 もう何処にも行かない。
 もう何処にも行かせない。
 僕だけの物で、
 僕だけの宝で、
 其れに何かを混入するのが酷く嫌いで。
 
 気がつけば、瓶の中身は空っぽ。
 もう要らないね。
 何も入っては居ないんだ。
 だから僕は、静かに立ち上がった。

 そして目前に広がる紺碧の海に、空風の中に瓶を捨てた。

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